『新店舗への思い』

2006年1月から2018年12月まで13年間続いた佐久平の『クチーナ・ヒロッシーニ』は閉店致しました。
長い間、皆様にお支えいただき本当にありがとうございました。

そして、いま岩村田商店街の一角にある『こてさんね』という飲食店が集まるフードエリアに移転し、新しいヒロッシーニが始まりました。

新しいお店を何かで例えるなら…

今は真っ白なノートをただ広げただけの、まだ何も書かれていない状態です。
これから、お客様と一緒に過ごしていく時間を少しずつ書いていくのです。
佐久平のヒロッシーニのように…


だから、僕は新しいお店をどんなお店にしたいのか、それだけを少しだけ書きたいと思います。

まずは店名ですが…
『クチーナ・ヒロッシーニ』から
『パスタ&バル・ヒロッシーニ』に変わります。

『パスタ&バルのパスタ… 』

ランチタイムは、今まで通りパスタがメインのお店ですが、もっともっとたくさんの方にパスタを食べてほしいという気持ちから、ランチの価格を佐久平のヒロッシーニの頃より少し下げ、またアラカルトのパスタも始めます!
館内共用席(フードコート)でお食事される場合は、店内の価格よりさらに100円引かせていただきます(フードメニューに限ります)。
フードコートはお水などセルフサービスになります。

また、ランチタイムは(店内ではありませんが)フードコートにはなってしまいますが、小さなお子様連れのお客様もご利用できるように、スタッフみんなで大掃除をし、お客様をお迎えできる環境を整えています。
ママ友仲間やご家族で、おにぎりや水筒を持っていらしていただき、ベビーカーを挟んで、パスタ一皿だけでもバーニャカウダ一つだけでも注文していただき、お食事を楽しんでいただければ幸いです(フードコートは食べ物、飲み物の持ち込み大丈夫です)。

また、岩村田商店街付近で働いている方や仕事現場が近くの方にも、わざわざ『よそよそしい格好をせず』フードコートで気軽に、さっとパスタを食べていただければ幸いなのです。
もちろんお弁当も広げても大丈夫です!

今年48歳になりますが、料理人としては、もう折り返し地点を過ぎています。
だから、せめて料理人になった頃の『たくさんの人に僕の料理を食べてもらいたい』という初心にかえって、たくさんの人にパスタを作りたいのです。
そんな想いからパスタ&バルのパスタなのです。

『パスタ&バルのバル…』

今更に聞こえるかもしれませんが、じつは、僕は12〜14坪の小さなお店、食堂やバルをやるのがずっと夢だったのです!
知っている人は「ようやくだね!」っと言ってくれます。
だからいつも、どこか出かける機会があれば決まって小さなお店に行ってしまうのです…

手元が見えるくらいのカウンター、振り塩の塩がはっきりと見え、盛り付けや肉を焼いているところ、魚を下ろしているところ、時には料理教室のように「このくらいの硬さでパスタはあげる」「このくらいまでは焼き色をつける」そんな距離感のカウンター。
忙しい時には、お客様がワインセラーからワインを出して気軽に抜栓してくれる(ちなみに新店舗は、お客様がワインオープナーで抜栓してくださった場合、すべてのボトルワインが10%引きになります)ワインを飲みながら狭いテーブルにお客様みんながビッシリと座って、料理とワインとトークを楽しむ。いつの間にか隣のお客様とも一緒になって笑い合う、BGMなんていらない、そんなバルのような空間。

だから、新店舗の夜は、アラカルトが中心になります。タパス(小皿料理)をつまんでワイン一杯で帰るのも、ボトルワインで語り合うサシ飲みも、仲間同士のわいわいも、何でもOKなそんな普段使いのお店にしたいのです。

その中でも一番の強い思いは…
13年前、佐久平のヒロッシーニを設計している時に、僕には強い思いがあって、あのようなお店を作りました。それは『女性が一人でも安心してランチに来れるお店』これをどうしても作りたかったのです。
当時、佐久にはそういうお店がなかったから…
だから、カウンターの背中には、ゆとりを持って、テーブル席との仕切りのように手すりのような柵を作り、本を並べ調理場との距離も十分にとったのです。
その甲斐あって、お一人様の女性のお客様が毎日たくさんご来店してくださいました。

新店舗は…

『女性が一人でも安心して、ワインを飲みに来れるお店』がコンセプトにあります。

仕事帰りにふらっと、今夜は夕飯を作らなくていい日だから、自分にご褒美だったり、嫌なことがあった夜でも…普段使いの一人飲みに。
だから、やっぱり『バルのスタイル』なのです。グラスワインやお酒が充実していて、小皿料理と野菜料理が豊富で、そして一番大切な『心地よい空間と安心できる雰囲気』その中に今度は僕のトークも加わります。カウンターと僕の距離は90センチしかありません。色々なお話をしながら楽しんでいただければ幸いです。
もちろん男性の一人飲みも大歓迎です。

『料理…』

自分が作る中で自分が思う『美味しい料理』という基準はあります。
逆に言うと、自分が感じる『これは美味しくない、ダメな料理』もあります。

佐久平のヒロッシーニから、岩村田に移り、コース料理からバル料理に変わり、色々な疑問や不安を持たれる方も多いかと思います
僕にも「佐久平の方が良かったよね」とお客様に思われてしまうかも…という不安はあります。

ただ料理やメニュー、価格、スタイルはおもいっきり変わりますが、僕が作り続けていることに変わりはありません。
逆に、もっとじゃがいも一つ、カブ一つ、パスタ一皿、目の前に並ぶ一つ一つの食材や料理にもっともっと向き合い、手は抜かず、今よりも自分の中の『美味しい』というレベルを上げながら、たくさんの方に自分の料理を食べてほしい。その想いから、コース料理主体ではなく、タパスやアラカルト主体の気軽さを選んだのです。

『最後に…』

新店舗の一番のコンセプトは、
お客様との距離感を縮めたいですね。
佐久平のヒロッシーニは、オープンキッチンといえども、オープンだっただけで、どこか間接的で、距離もあって…
今度のお店はホント小さなお店です。
僕がオーダーも取るし、料理も運びます。ゆっくりとメニューの説明もしながら、料理やワインの話はもちろん、仕事や音楽、映画や日頃の話、愚痴や悩み、そんな色々な話を何でもできる。そんなお店を作りたいですね。

先にも書いた、今年48歳 料理人としては折り返し地点を過ぎています。
だから、『パスタ&バル・ヒロッシーニ』は、料理を通して、今度は料理を作るだけでなく素敵な出会いとご縁も作っていける。そんな料理人としての第ニの人生を送りたいと思っています。

真っ白なノートに少しずつ少しずつですが…

皆様のご来店で、末永く続くお店になるよう努めていきます
どうか、ご支援のほどよろしくお願い致します。

ー オーナーシェフ・中山弘 ー