~ 恵まれた地で ~

春は家の前の土手にフキノトウがびっしりと顔を出し、道一本隔てた林の中ではタラの芽やワラビ、山三つ葉の群生地。秋には、りこぼうや本しめじ、栗茸などの野生のきのこが採れる。

車を数分走らせると、北八ヶ岳の麓、無農薬・無化学肥料の『のらくら農場さん』や『あさひや農場さん』の滋味溢れる野菜 そしてブルーベリーやプルーン、りんごなどの果実の恵み 冬には北八ヶ岳や浅間山麓で仕留められた鹿やイノシシなどのジビエが届く

そんな恵まれた地で一生懸命なスタッフに囲まれ大好きな料理を毎日作らせてもらっています。

~ ローカル コンシャス ~

信州には海がありません。当然魚をはじめとする魚介類は、この地では獲ることができませんが、島国 日本という恵まれた環境の中、『地産地消』という言葉だけにとらわれず、旬の魚介類もきちんとコースの中に織りまぜながら…

またお肉も信州産だけでなく県外産の物やイタリアをはじめ、フランス、スペイン産の物なども使いながら、もっと自由に料理を!と日々考えています。

『 ローカルコンシャス 』

地元の食材をできる限り使うことを意識しながら、目の前に並ぶ『今日の食材』で料理を楽しむ。
オープンから10年が過ぎました。11年目のヒロッシーニは、このくらいのスタンスで行こうと思っています。

信州にお越しの際は、是非お立ち寄りください。
目の前に並ぶ『今日の食材』と一緒に心よりお待ちしております

オーナーシェフ 中山 弘


2017年10月16日

一杯の釜揚げうどん


今日からヒロッシーニは
リニューアルします
というよりも
僕自身の気持ちのリニューアルを
することができました!

定休日だった昨日
無理なお願いをして
日頃お世話になっているお客様に
自分の仕事の在り方や迷い
そして色々な悩みを
聞いていただきました

4時間近くの話の中で
順風満帆に見えるその方が
今日まで歩んできた道のりは
決して楽なものではなく
僕には想像のできない程の
苦労や苦悩の日々が
何年も何年も続き
そんな中でも
きちんと自分と向き合い
決して逃げずに ぶれることなく
自分の信じた道を貫き通した
何十年のお話を聞かせていただきました

書ききれない程の色々な話を聞き
そんな話の最後
話はアラカルトのパスタの話に…

長くなるので
理由はあえて書きませんが
ヒロッシーニは2年前
アラカルトをやめ
ディナーはコース料理のみにした
色々な理由を聞いてもらいました

その時、その方が言った一言は…

「10年前、当時の僕だったら
ヒロッシーニさんで
アラカルトのパスタ一皿を
食べるのが精一杯だったかな…?
それでも一日の最後を
とても幸せな気持ちで
終われて良かったと
僕は思ったはずだと思います
あなたの料理はそんな料理ですよ」

…その言葉と
その言葉で思い出したことに反応して
ぐわーと涙が溢れでてきました

13年前のちょうど今頃
ヒロッシーニの物件の契約をし
その頃どんなお店にしたかったのかを
思い出したからです…

『パスタ一皿でも
幸せな気持ちになれるお店』

『いつも笑顔でいっぱいのお店』

この2つの思いと
知り合いもツテもない佐久平で
家族や友達に振る舞う料理ではなく
全然知らない色々な人たちに
僕の作った料理を食べてもらえる
そのうえ、お金もいただき
時には「美味しかったよ!」
まで言ってもらえる
料理人にとって
このうえない幸せな気持ちと
この2つの思いだけを強く持って
僕はやってきていたはずなのに…
いつの間にか
お客様が食べたい料理でなく
僕が作りたい料理だけのお店に
なっていました…

「色々な理由で量を食べれない人もいます
ワインを飲みながら
シェフの料理を軽くつまみたい人もいます
パスタ一皿で人を幸せな気持ちにする
そんなチカラをあなたは持っているんです
自信を持って人生を楽しんでください」

気持ちのいい笑顔で見送られながら
硬い握手をしてお別れをしました

だから…
今日からディナーのみですが
アラカルトメニューが復活します

話を終えての帰り道
遅めのお昼を『丸亀製麺』
に寄っていただきました!
初めて入った丸亀製麺
お店の中はいっぱいのお客様でした!

うどんを打つ人
うどんを茹でる人
天ぷらを揚げる人
注文を聞く人
器に盛る人
会計をする人
洗い物をする人
気持ちのいい笑顔で
みんなが働いていました

そして
僕らの座るテーブルの横の女の子
反対側に座っているご夫婦
奥のおばちゃん二人
小さな子どもを連れた何組の家族
お昼休憩に寄った宅急便屋のお兄ちゃん達
一人で食べている男性のお客様以外
どのテーブルもみんな笑って
楽しそうにお昼ゴハンを食べていました
そんな話の帰り道だったから…
かもしれませんが
ゴハンってこういうものだと
気づけた素敵な光景でした
自分のお店でもないのに
とても嬉しく泣きそうなくらい
素敵な光景でした ーシェフー

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