~ 恵まれた地で ~

春は家の前の土手にフキノトウがびっしりと顔を出し、道一本隔てた林の中ではタラの芽やワラビ、山三つ葉の群生地。秋には、りこぼうや本しめじ、栗茸などの野生のきのこが採れる。

車を数分走らせると、北八ヶ岳の麓、無農薬・無化学肥料の『のらくら農場さん』や『あさひや農場さん』の滋味溢れる野菜 そしてブルーベリーやプルーン、りんごなどの果実の恵み 冬には北八ヶ岳や浅間山麓で仕留められた鹿やイノシシなどのジビエが届く

そんな恵まれた地で一生懸命なスタッフに囲まれ大好きな料理を毎日作らせてもらっています。

~ ローカル コンシャス ~

信州には海がありません。当然魚をはじめとする魚介類は、この地では獲ることができませんが、島国 日本という恵まれた環境の中、『地産地消』という言葉だけにとらわれず、旬の魚介類もきちんとコースの中に織りまぜながら…

またお肉も信州産だけでなく県外産の物やイタリアをはじめ、フランス、スペイン産の物なども使いながら、もっと自由に料理を!と日々考えています。

『 ローカルコンシャス 』

地元の食材をできる限り使うことを意識しながら、目の前に並ぶ『今日の食材』で料理を楽しむ。
オープンから10年が過ぎました。11年目のヒロッシーニは、このくらいのスタンスで行こうと思っています。

信州にお越しの際は、是非お立ち寄りください。
目の前に並ぶ『今日の食材』と一緒に心よりお待ちしております

オーナーシェフ 中山 弘


2018年2月4日

『それなりの料理…』

寒さのせいか…?

ここのとこ体調を崩しやすい

風邪もひきやすいし

なかなか風邪も治らない…

だから…

2018年もはじまり

13年目のヒロッシーニもはじまり

今年は絶対!

僕をフォローしてくれる

新しいスタッフと(料理人)

一緒に働くことを決意した!

っというわけで

先日ハローワークに求人を出しに

ハローワークに出す書類を見ると

僕の日々の仕事とは

(修行時代も含む)

全然違う内容のことを

書かなければならない

労働時間だったり休日だったり…

ひと昔前なら

労働時間や休みの話になれば

「料理人なんだから!職人なんだから!

この世界でずっとやっていくなら

給料や休みや残業のことなんか

一々言ってたら勤まらない…」っと

よく言われていたと思う

今でも言ってる人は

たくさんいると思いますし

僕もそう思う時期もありました

だけど最近は全然思わなくなりました。

「時代が時代だから」

とかではなく

修行だからとはいえ

見習いだからとはいえ

雇われてる人が

良い環境で働くことは

本当に大切なことだと思うから

経営やビジネスの本

テレビなどを見ていると

企業側が

福利厚生も含め

より良い環境作りをし

社員の能力向上のため

また離職者を減らすために

色々な取り組みをしています

ヒロッシーニのように

小さな個人事業のレストランでは

今はまだ程遠い話ですが

いつかのために

そういうアイデアは忘れないように

今更ながら

ヒロッシーニの営業時間は

ランチタイムは

11時30分~14時30分(LO13時30分)

ディナータイムは

18時~21時30分 (LO20時30分)

この辺りの飲食店からみたら

少し早いクローズのお店ですが

それでも

朝は8時30分頃には出勤

11時30分にランチがはじまり

14時30分にお客様をお見送りして

片付けをして

15時からお昼の賄いを食べて

17時まで休憩

17時から18時まで

ディナーのスタンバイをし

18時にディナーオープン

21時30分に最後のお客様をお見送りをし

片付けや掃除、ゴミ捨てや発注をすると

だいたい帰るのは…

23時前後にはなります。

働いてる時間は…

だいたい1日14時間くらい

これが一年間に300日近く…

ちなみに僕は…

その生活になって

もうすぐ30周年を迎えます。

ハローワーク通り

8時間労働で考えてみると

朝8時30分に出勤

1時間お昼を食べて

17時30分に帰ります

そうなると

レストランで一番大切な

ディナータイムにはいません…

一番大切なディナータイムに

出勤してもらうとなると…

仕事を覚えたり、段取りを覚える

大切な朝の仕込みの時間にはいません…

どちらも大切なので

いてもらうとなると

かなりの時間を拘束されます

オーナーシェフ

または

いずれ独立開業を考えている料理人

の仕事というのは

やっぱり朝から晩なのです

僕でなくても代わりに作る人がいる

きちんと組織になっていて

交代でシフトを組んで

きちんと営業ができる

そんな大きなレストランでないと

ハローワークに書く内容通りは

やはりなかなか難しいのですが…

ウソでもいいから

とりあえず書くのではなく

きちんと規定通りに書いて

募集をします

朝から晩まで

どの時間も大切な仕事だけど

僕一人では

さすがに体力的にも

仕事の量にも限界を感じているので

書く以上

きちんと規定の休みをあげ

シフトも交代制にして

少しでもフォローしてもらいながら

お互いが刺激し合い

助け合いながら

やれたらいいなと思っています

ただ一つだけ

言ってることと矛盾する話をします

この数年

思うこと、後悔していることがあります

それは…

もっと修行時代

1時間でも早く行って

1時間でも遅くまで残って

色々な仕事を覚えたかった

経験したかったと。

もともと

高校を卒業して直ぐに

八ヶ岳のホテルに就職しました

独立したいという気持ちがあったので

シフトで決まった出勤時間より

最低でも1時間以上早く行って

自分の仕事を早めに終わらせ

例えば

魚がたくさん届く日は

魚の鱗取りから掃除

下ろし方を先輩に教えてもらう

お肉の解体や切り方を教えてもらう

仕事が終わった後

一人で何十個という数のオムレツを

毎晩練習する

休みの日でも出てきて

ストーブ前の先輩の横に付いて

仕事を教えてもらう

*ストーブ前

(肉や魚を焼いたりソースを作るポジション)

そうやって規定の時間外を使って

たくさんの仕事を覚えました。

ホテルといっても会社だから

無理に魚を下ろせなくても

肉を焼けなくても

何年かすると必ず

そのポジションに配属されるので

いずれはやることになるので

問題はないのですが

それでも

一年でも早く、1日でも早め

自分のお店を出すために

少しでも多くの仕事を身につけたかった

このブログを読んでいる方の中には

時間通りに出勤して

決まった公休と有給を

しっかり取って

時間になったらきちんと帰る

それが当然のことだと思います

それを決して否定している話では

ありません

料理人に対して思う話です

シフトは9時出勤でも

8時前には来て早めに仕事を終わらせ

新しい仕事をやらせてもらう

明日が忙しければ

日付けが変わっても深夜まで仕事をする

休みの日でも

気になることがあれば仕事場に来る

魚がたくさん届く日は

早く仕事に来て

魚の下処理を教えてもらう

雪が降ったら

それよりも1時間早く来て雪かきをする

どれもサービス残業のようで

経営者や先輩たちが

ただ得をしているだけの話に思えるけど

魚の下処理が早くなること

お肉の解体が早くできること

書き出すとキリがないくらい

自分が得たたくさんのチカラは

経営者や先輩だけでなく

誰のものには絶対になりません

全部全部全部やってきた

あなたの物となり

血となり肉となるのです

戦国の武将に例えるなら

強固な一つ一つの鎧の一部となり

武器となりあなたを支えてくれるのです

1時間早く行って

2時間残って

休みや日も勉強に行って

側から見ると

損をしているようだけど

じつはとんでもないチカラを

身につけているのです

時間通りに来て

時間通りに帰って

しっかり規定の休みを取っている

『それなり』の人は

やっぱり『それなりの仕事』であり

『それなり』の評価しかされない

『それなり』の人間なのです

だから

僕はホテルの修行時代を思い出すと…

今は一粒50gのトリュフを買うのも

すごく悩んで悩んで買うのに

トリュフが10㎏とか普通に届いて

オマール海老が週に100尾とか

和牛はもちろん

鳩や仔ウサギ、仔牛、

キャビアやアーティチョークなど

たくさんの食材に触れることができて

調理場も調理器具もスタッフも

すべて充実していて

そんな恵まれた環境の中で

もっともっと仕事を覚えたり

技術を磨いたり、創作したり

時に悩んだり…

そんな時間が

今よりももっと

今日の糧を増やせたな!

っと思う日があります

だからいつか

僕の隣りで働く君へ

色々面倒くさいことを言う

オーナーだけど

君の料理人生だから

君が考えて

いつか隣りで一緒に働きましょう

ーシェフー

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