『ふみの日…』
僕は料理人になって29年、1月7日の七草がゆを作らなかった年は一度もありません
高校を卒業して働きだしたホテルの朝食で、1月7日に七草がゆを出していたおかげというのもありますし、もう亡くなられてしまいましたが、ホテル時代、いちばんかわいがってくださった上司が日本の食文化、節句を大切にしていた方だったので、その影響もあると思っています
だから、イタリア料理店が「七草がゆ」を…?っとそんな風に思う方もいるかと思いますが、僕はイタリア料理とかフランス料理とかの前に、その方からの影響もありますが、純粋に日本の節句や風習が好きです。
元日の朝、若水を汲みに行き、神棚に供え、無病息災を願いながら雑煮やお茶を入れる
1月7日に七草がゆを作り、家族みんなで揃って食べる
2月3日の節分や桃の節句、端午の節句、七夕やお盆、お月見や七五三、お年取りなど…挙げればキリがないのですが、これからも『食と節句、風習、文化』を大切にしていきたいと思っています
一昨日火曜日は、日曜日の振替えでお休みをいただきました
午前中は、佐久平駅にあるfmさくだいらで、月に一度のラジオ番組の日
先月、先々月はラジオの時間に色々が重なり、タカシマに急遽、ラジオに出てもらっていましたが、今回は休みだったこと、そして、ヒロッシーニの閉店の話しも、きちんとしなければいけないと思い、これまでの経緯などをラジオを通じて話させていただきました。
そして、午後は…
ヒロッシーニの閉店後、この店舗を居抜きとして引き継いでくださる方と契約書などの作成も含めた2回目の打ち合わせをしました。
今回の話の中で、まだはっきりせず曖昧になっていた『ヒロッシーニ閉店の日』がきちんと決まりました
閉店は、やはり当初の予定通り、年内いっぱい、週刊さくだいらの広告記事では、まだ先の見通しがつかなかったことや早まった場合を考え『この秋』とお伝えしていましたが、やはり、12年間という長い時間と、その時間を支えてくださった方々に対し、きちんとお礼をお伝えする時間、これからの準備をする時間、そして、料理人生の節目となる以上、やはり一年の節目となる12月31日を閉店の日と決めました
話は少し変わり…
7月5日の閉店の投稿から1ヶ月が経った頃…
ネットの時代と言われながらも、また週刊さくだいらの特別版の1000号記念の広告記事に掲載してみたものの、閉店のことを知らないお客様がまだまだいました…
普通にご来店をされ、お店で知るといった方が大変多く、ある意味ネット社会のお客様が少ないことに、お店としては安心をしていますが、それだけ知らない方がいるということは、なんらかの形でお伝えしなければと思い
それ以上に、やはり楽しい食事をという気持ちで来店されたにもかかわらず、お店の閉店を知るというのは、気分的に嫌なものです
そんなところから…
先月、7月23日の朝のニュースで、今日は『ふみの日』というニュースを見ました!
ふみの日とは…日本郵政省が1979年に制定した7月23日の記念日で、主旨は「手紙の楽しさ、手紙を受け取るうれしさを通じて文字文化を継承する一助となるようにというもので、旧暦7月の文月という別称でよんでいたこと、そして23日は「ふみ」に語呂合わせをし、記念の切手も発売されます
最初は、そのニュースを見て、『手紙の楽しさや受け取るうれしさ』からは、大変かけ離れますが、お世話になった方にきちんと手紙を書こうと思い、記念切手を購入し書き始めていましたが、先に書いた、ヒロッシーニの閉店をまだ知らない方に対しても、お知らせという意味で、500枚近い数の葉書を書かせていただき、今日23日(ふみの日)に合わせポストに投函してきました
この500枚近い葉書は…
今まで年賀状を書かせていただいていたお客様やお節を買ってくださっていたお客様、他にもご住所を伺っていたお客様などです
葉書の中には、記念切手が足りず違う切手の方もいます
また、7月5日以降で、わざわざご来店してくださった方でお話ができたお客様や、『今後のことをお知らせ』という意味で新しく住所を書いてくださったお客様にもお葉書はお出ししていません
他にも、住所がわからないお客様や引っ越された方にもお出しできていませんがご理解ください
お葉書が届き、ご来店されるようなことがありましたら、一声かけていただけると幸いです
『ふみの日』
手紙を書く楽しさ、受け取るうれしさを通じて文字文化を継承する一助となるように…
節句とはまた違いますが、23日(ふみの日)は僕の中で『筆をとる』という大切にしたい風習であり文化にしていきたいものです
ーシェフー