愛犬ベイブ

10年くらい前に聴いた朝のラジオの話しです。
だいぶ昔のため私の記憶も確かでなく、どこか勝手に脚色しているかもしれませんが・・・

男性の方から届いた手紙でした。
「うちには私と妻と愛犬ジョン(仮名)の二人と一匹暮らしです。
子供は欲しかったのですが、なかなか恵まれずそんな我が家にも待望の赤ちゃんができました。
が、妻もそれなりに高齢になっていたため出産はむずかしく
そのうえ、お腹の赤ちゃんもとても弱く死産の可能性もあるということで
今回は諦めた方がよいのではとお医者様にも言われました。
それでも私たちは出産すると決めました。

○月○日とても危険な状態が続きましたが無事に女の子を出産しました。
私たちはとても喜びました。
夕方、妻の入院用の着替えを取りに家に戻ると愛犬のジョンがとても安らかな顔で眠るように死んでいました。
ずっと子供を欲しがっていたことや妊娠して大きくなったお腹を二人でさすっているところ
そんな色々をずっと見てきた愛犬ジョン、多分私たちの赤ちゃんのために自分の命を引きかえにしてくれたんだと思いました。」

昨日、2月19日 うちの愛犬ベイブが死にました。13歳でした。
家族みんながそろう日曜日、久しぶりにやわらかなあたたかい日眠るように死んでいました。
家族みんなで沢山泣きました。家族みんなでお墓を作りました。
春になると沢山花が咲く、陽の光がいちばんあたる場所に
みんなからの手紙と家族の写真、花束、そして大好物の食べ物を入れて庭に埋めました。
2月19日の花は“ストック”花言葉は“安らぎのまなざし”
そんな日を選んでうちの愛犬ベイブは永眠しました。

13年という時間は私たちにとって、とても長くかけがえのない大切な時間でした。
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