幸せの量り

  
今日は佐久広域の30名近い学校栄養教諭(栄養士)さんの料理講習会の講師として、勝手ながらお店は休みを頂き行ってきました。

息子シエナが小麦や卵などの食物アレルギーのため、小学校の入学時から、代替給食を用意する関係で、かれこれ、もう8年間毎日給食の献立を見ています。
その日に届いた食材でメニューを考え、自由に料理を作っている僕とは違い、年間200日近い学校給食の献立を子供たちが飽きないように、栄養のバランスも考えながら、しかも現場にも立ち、毎日お仕事をされている栄養士の方には、本当に頭が下がる思いでいます。

そんな方々と、今日一緒に作る調理実習メニューは、牛乳と乳製品、豆を使った料理と条件がかなり絞り込まれており、そのうえ学校給食の献立を8年間見ているという、違った意味でのプレッシャーで、日々の給食に無い料理の提案をしなければ!っという勝手な呪縛にとられ、メニュー構成にはかなり難航しました。そのうえ苦手なレシピ作りもあり…
それでも、自分が料理にいつも思う「手を加えずに、できるだけ素材の味を引き出したシンプルな料理」(調味料は塩だけで作る料理)を提案させて頂き、今日は一緒に楽しく料理を作ってくることができた気がします。
仕事は違えど、同じ料理の世界の方がしっかりとメモも取りながら、僕の話しを聞いて下さり、真剣に実習もされている姿に、本当に本当に嬉しく、この場を与えてもらえたことに心から感謝です。

アレルギー対応の先生からは、「牛乳アレルギーの子供には豆乳で代用し、小麦アレルギーの子供には米粉を使ったり、りんごがダメな子供には…」っと相談され、「本当にみんなと変わらない同じものを作ってあげたいんです」という言葉に泣きそうになりました。
そんな今日、僕の中で一番印象に残った言葉は、みんなで試食しながらの食事の時間に出た「豆嫌いな子供たちが多く、豆料理の日は子供たちからブーイングが出るんですよ…」
という言葉でした。

僕は毎日今日届いた『目の前にある旬の食材』を使って、自由に料理を作らせてもらっています。お客様には食べたいものを注文して頂き、友達との楽しい時間や大切な記念日、お腹がペコペコの元気な人たちに、毎日料理を食べて貰っています。そのうえお帰りの際には「美味しかったです。ごちそう様でした」と嬉しい言葉も頂き
雨の日がずっと続いても、炎天下の真夏日も、一日中雪が降る真冬の日も影響されずに、毎日空調の行き届いた店内で変わらずに仕事をさせて貰っています。
辛いことばかりを言い出すとキリがありません。今日は毎日幸せに仕事ができていることを改めて感じさせてもらえた!そんな素敵な1日でした。ありがとうございました。 シェフ

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