昨年の冬、風邪っぽい日があり軽い症状でしたが、大事を取ってお世話になっている診療所へ、
結局、軽い風邪で薬をもらって帰ってきました。
飲食店として、インフルエンザやコロナなどにかかりますと、お客様に大変な影響を与えてしまいますので、できるだけ注意をはらってもいますし、怪しければ、即病院へ!
病院では必ずマスクをし、当然私語も話し声もなく、医療関係の方には大変失礼な言い方で申し訳ないのですが、やはり元気のない方、健康でない方がほとんどを占めている空間ですね

『思い込み…』

この診療所の先生とは、もう15年以上の付き合いのある友人で、年に数回は個人的にお酒を飲んだりもしています
数年前、先生と飲んだ席でこんなことを僕は言いました
「病院と違って、ヒロッシーニは元気な方しか来ないですね。「ご飯が食べたい、美味しい物が食べたい、友達と飲みたいー!」という「元気な方しか集まらない空間…」だと…
その頃はそう思いよく話してました…
今思えば、自分のお店にご来店くださるお客様一人一人を、きちんと見ていなかったと反省し大変申し訳なく感じています
これは最近、(移転してから)気づくことができました!
新しい店舗は、小さいおかげでお客様とも話しやすくなったというのもありますし、20年営業しているという、お客様との長い歴史と信頼関係もあります
そして、僕自身も家族にも色々な病気が重なったことも要因にあると思います 人間は病気になると、家族が病気になると、不安になります その病気を勉強し、その病気を理解し、その病気で苦しむ人のことを理解しようと努力します
そういうことで病んでいる人には、逆に感じとられることもありますが、いい話ではないかもしれませんが、そんな要素のおかげでお客様との距離が近づきました

僕はLINEでも見ての通り、オープンな性格なので色々なことを書きます
良いこと、悪いことも含め色々なことを書きます
だからか、お客様もLINEで「じつは私も…」だったりと返信をくださったり、ご来店の際に「私もこういう病気で…」と話してくださること多いのです
また、小さなお店になり、お客様とコミュニケーションも取りやすくなったこともあり、ご来店の理由などお聞きする機会もたくさんあります
その際「じつはずっと病気だったこと」や「今も闘病中だったり…」「心が弱っていて元気をもらいに来ました…」だったり「今日の午前中に退院し、退院後の初ご飯はヒロッシーニさんと決めていた」などなど…
本当は、まだまだ具合悪い進行中の方がとても多いことに気づかされました。
食事の途中でお聞きすることもあります。最後にレジでご挨拶に行った際にお聞きすることもございます。
皆さん「じつは病気で、本当は○○で…ずっとふさぎ込んでいて、落ち込んでいて、色々あって疲れきっていて… だからヒロッシーニさんに元気をもらいに来ました!」
「おかげで元気になりました!」
そうおっしゃって帰られます お客様になんの疑問も持たなければ、「ありがとうございました」で今日は終わります
コミュニケーションを取らなければ、何も知らずに今日は終わります
自分の弱いところ、不安を言わなければ、相手も「じつは私も…」と、そういうお話しにはなりません。
決して、「元気な方ばかりが集まる空間ではありません…」

Hirosini store sign
『20周年を迎えて…』

おかげ様で、2月2日に20周年を迎えます
次は『30周年まで頑張ろう!』という気は全くといってありません
逆に30周年を迎えてるかもしれませんが…笑
僕らの10年後は定年する年になっています
それまで、今のようなパフォーマンスで、ヒロッシーニの営業ができるか自信もありませんし、自分の人生自体がどうなるのかわかりません…笑
これだけの物価高と外食離れが、今以上に加速していけば、『ヒロッシーニ廃業』という可能性が一番高いと覚悟もしていますが…
お店が潰れてから、「あの店好きだったのにー!」とか「言ってくれれば通ったのにー!」とか飲食店を軽視する言葉だけは聞きたくないので、廃業だけは何としても避けたいですね
とはいえ、飲食店は、新陳代謝が激しい職種です。
新しいお客様が増えやすい分、常連様と思っていたお客様や気に入ってくださっていると思っていたお客様がピタッと一切来なくなることも多い職種です
だからこそ、食事の時間だけでなく、お客様のお迎え、お見送りが常に大切だと思っています
この半年、意識してお客様にお伝えしていることがあります
前文に書いた内容のように、『元気をもらいに来られた』というお客様がお帰りの際には必ず、「処方しておきました!ただお薬は2週間分しかお出しできないので、回復してこなかったら、またお出かけください…笑」と一言加えてお見送りをしています

『皆様のお薬にもなれる…』

新店舗に移転した際は…
『家族やお友達との大切な時間や大切な記念日に、また接待などにご利用いただけるお店を作りたいと思います』とそんな思いで移転してきました
今も変わらず、その気持ちで営業してきていますが、
今は、そして20周年を迎え…
『皆様のお薬になれる…』
そんな癒しの空間でもありたいと強く思っています
元気な方がご来店する当たり前のお店から→元気になってお帰りいただくお店に、心が温まるお料理と、気持ちが癒されるサービス、そんなお店に努めて行きたいと思っています
若い料理人のように、ガツガツと色々仕掛ける年でもないですし、メディアに取り上げられたり、今更ながら、世の中に注目されたい気持ちもないですし…笑
それが、今の僕と優子さんらしい、これからのヒロッシーニの在り方だと思っています。
『医食同源』なんて大袈裟な話しでなく…
「お客様を元気にできる、処方のような…」
そんなお店でありたいと思います
21年目のヒロッシーニもよろしくお願いいたします
相変わらずの長文、ご拝読ありがとうございました。

追伸…①
写真は21年前、父が独立開業が決まった際に、こっそり板を買ってきて、父が彫ってくれたお店の看板です
父からのオープン記念のお祝いでした。
最初の店舗の外に、ずっとかけていた看板です

追伸…②
下記に書かれている文章は、僕が秋に病んでネガティブLINEを配信した際に、お客様から(先生から)いただいた返信LINEです
重ねて、お読みいただければ幸いです

【ヒロッシーニの良さ】

『アットホーム』
ヒロッシーニはその店舗サイズ、席数からも目指す方向は小規模で行き届いた高品質なサービス。
ヒロシさんの今まで食べたものと被らないように工夫してくれる姿勢、その日の体調を知っているかのような料理の構成、そして優子さんの優しい気配りと全体を引き締める強さ。まさに会員制高級料理店だ。
迎えられた客から見えるのは、料理にひたむきなヒロシさんと、客に気を配り快適に過ごせるよう工夫してくれる優子さんの2人だ。
質の高いサービスが毎回同じように提供されるからこそ生まれる
「ここがヒロッシーニ」という感覚。
この信頼とも言えるプレミアム性こそがヒロッシーニのブランディングであり、これからも伸ばしてほしい部分だ。

『低価格』
前文とかぶるが、今までその人に出した料理の歴史を本人以上に記憶しており、本人以上に記念日などを記憶しており、本人以上に好き嫌いを記憶している、そんな料理人が、今日、当地域に、その店に来ているから今日だけ食べられる食材で、今まで食べたことがない調理法で、または今まで誰も試したことがない組み合わせで、しかも客の体調に合わせて火加減や味の濃さまで変えて料理を出してくれる。 それも当たり前のようにとんでもなく美味しい。とにかく美味しい。体調が悪くても食べているうちに元気になってきてしまうこともある。もはや意味がわからない。そこはレストランの範囲に入っているのか?何かの治療施設なのか?
そんな料理人がいる少人数しか入れないレストランがあるとしたら
そのレストランは1人いくらのコースだろうか。
いや、値段がつけられるのだろうか?
医療保険が適応になるんじゃないか?
値段がついていたとして
誰がその値段に文句を言えようか。
それを当のシェフは何が悲しいのか悩んでいて大衆食堂が混んでいると嘆く。
いったい
何と比較しているのか。
そのとんでもない技術を
とにかく 食べて元気になる美味しい料理、これは医療であり、薬を処方するより、「とりあえず、佐久平のヒロッシーニというお店に行って、まずはお腹いっぱいご飯を食べてください」と僕は患者さんに言いたい!