美味しんぼ!
今、ヒロッシーニで使っている野菜は佐久穂町の幾つかの有機農家さんの野菜にお世話になっています。どの農家さんも家から車で10分たらずの距離にあります。
定休日だった今日の夕方、久しぶりに『のらくら農場さん』と『あさひや農場さん』に明日から使う野菜を取りに行ってきました。秋の収穫の忙しい合間でしたが萩原さん、関谷さんともに会うことができ、短い時間でしたが立ち話をすることができました。毎日とは言いませんが生産者の方と話すことは、僕らにとって一番大切なことだと思います。
6月から足立がヒロッシーナに行くことが増え、重ねて9月の足立夫婦の独立で、料理が一人になるという忙しい理由と、夏の暑い時期の保管場所など野菜をぐったりさせないよう、クール便で(宅急便代の話しは別として)朝の仕込みの時間にきちんと野菜が届くよう宅急便に変えました。
おかげで、とても便利になった野菜のやり取りですが、『完全仕事モード』になっている(特にバタバタしている朝の時間に)お店に野菜が届きます。当然まず発注書との検品が始まり、すぐに使う野菜と冷蔵庫にしまう野菜に分け、そのまま1日が始まっていきます。毎日の仕事である以上当たり前のことですが…一つ一つの野菜のことを考える時間は確実に減ってきている気がしていました…
話しが少し変わり、おかげ様で9月のような暖かな陽気だっ今日、甥っ子(妹の子供)のお宮参りがありました。そんな、今朝お宮参りの後の祝いの席で「和菓子(上生菓子)を食べたい」と息子が言い、近くの和菓子屋さんに和菓子を買いに行くことに…
和菓子の話しから干菓子(和三盆)の話しになり、和三盆の話しから漫画『美味しんぼ』の話しになり、 何十年ぶりに美味しんぼを開き、最初に和三盆の話しが出てくる第3巻の2話『和菓子の創意』を見つけました。
おかげで、また美味しんぼにハマってしまい全巻読み始めています…(笑)
そんな今日の写真は、第一巻の『野菜の鮮度』にあった大根の活け造りのニュアンスです。
農家さんに野菜を取りに行くと、必ず帰り道、無性に野菜を食べたい衝動にかられます。例えば刺身や寿司や蕎麦のような、生ビールや焼き鳥やケーキのような… そんな衝動に…
今日の夕飯は、そんな欲求が満たされた一皿です。お昼ごはんを食べすぎて、これで充分な一皿ではなく、健康を意識したヘルシーな一皿でもなく、『野菜の活け造り』という(もう30年くらい前の漫画の話しですが…)時代錯誤かもしれませんが、とても贅沢な一皿を食べた話しでした。 シェフ