『佐久平駅南に移転します!』
18年前の2006年2月、佐久平駅前のテナントビルに『ヒロッシーニ』を独立開業いたしました。当時、佐久平駅周辺は大変人気があり、テナントビルの空きはほとんどなく、1階店舗を見つけるのはとても困難でした…
そこで2階ですが空いている店舗を見つけ、ヒロッシーニをオープンしました。
当時は独立開業することが夢でしたので、これから直面する現実の厳しさを知らず、とんでもない借り入れをしオープンをしました!
田舎の車社会の路面店とは違い、2階という物件は本当に認知されず、毎日毎日集客していくことは大変で、その上30坪という広い店舗でしたので、スタッフは常時6人は雇用していなくてはならず、もちろん佐久平の30坪という家賃もとんでもなく…
ただただ12年間突っ走ってやってきただけでした。
さすがに日々の経営に疲れ… このままでは心もお店も廃業してしまうと感じ、優子さんと2人だけでやれる小さなお店を探すことにし移転を決意しました。
半年近く佐久平駅周辺、軽井沢などを探してましたが、なかなか見つからず、とりあえず、新店舗が見つかるまでの間、知り合いの紹介で現店舗(岩村田商店街の一角にある『こてさんね』という飲食店が集まる建物に)2018年12月に一旦移転しました。
すると移転から一年も経たない、2019年10月、佐久を襲った台風19号災害から始まり、2020年3月からのコロナ禍、時代は未曾有の自体に!
ただ10坪という小さな店舗だったおかげで夫婦2人とアルバイト1人だったので何とかやってこれました。
コロナが明けて、この一年、また佐久平駅周辺、軽井沢、御代田あたりに移転を考え、友人、知人にお願いして色々な物件を探してもらっていましたが、なかなか良い物件はなく…
この3月、その友人より、「私のビルの一階店舗が空くことが決まり、ぜひヒロッシーニさんに入ってほしい」「もちろん、私もヒロシさんの料理のファンですから、できる限りのことはサポートさせていただきますので、ぜひウチのビルに来てください」とお話しをいただきました。
すぐに物件を見に行き、一目惚れ、そのまま賃料や条件など数時間お話しをして、その日に即決し、融資の話しに移行し、先日融資も決まり、5月1日に本契約を交わしおかげ様で新店舗の工事がスタートしました!
本当にご縁というのはあるんだなっと思いました。
あの時、無理してあの店舗で話しを進めていたら…今この物件とのご縁はなかったのです。
年齢的にも、これが料理人生、最後を過ごす店舗になるかと思います。優子さんはいつも、最後はお花や緑に囲まれた1階の光が入る隠れ家的なお店で過ごしたいと常々話していましたので、その願い通りの本当に素晴らしい物件に出会えたと思っております。
岩村田商店街での6年半、台風災害から始まり、長い長いコロナ禍、そして昨年10月の左足首骨折からの入院など、経営的に色々大変なことがありましたが、健全に営業を続けて来れましたのは、日々通ってくださったお客様のお支えあってのことと感謝の気持ちでいっぱいです。
まだまだ足りないことばかりですが、また初心に戻って新しいスタートをきりたいと思います。