『高島お疲れ様でした!』
朝から書いていましたが、こんな時間になってしまいました…
今日、12月26日は高島健一の誕生日です
高島は、12月20日付けで10年間働いたヒロッシーニを退職しました。
といいながらも、彼の中では『何日付けで退社』という気持ちはなく、「手伝えることがあればと」一昨日まで新店舗の雑用や旧店舗の片付けをしてくれていました。また明後日も色々なことがあり仕事にきます。(本人はタダ働きモードですが…)
先日も、ウチの実家に「きちんと挨拶を」と手土産を持って行ってくれていました。
1日12時間の週6日、一年で300日近くを10年間、ざっと36000時間を共に過ごしていれば、それは色々あります。
夫婦だって、家族だって色々あるのに、いつでも離れられる、別れられる他人の関係の高島と、一日中、一年間、10年間と長い時間をそれでも2人で一生懸命乗り越えてやってきました。
売り上げが悪い時期には、2ヶ月近く休日を返上しての定休日営業に(日曜日営業に)何一つ文句も言わず付き合ってくれたり、月数回はある、夜遅くまでのお客様との飲みにも、何一つ文句を言わず付き合ってくれて、翌朝には、いつも以上に早く出勤して、飲み終えたワイングラスの片付けをし変わらず仕事をする。それがたとえ定休日の日でも、自分の休みの予定の前に出てきて、きちんと片付けを終えてから出かけたりとそんな奴でした。
10年間で遅刻はなく、休んだのはたったの一回のインフルエンザの時だけでした…
「勤勉か勤勉ではないか」「こいつ腹の中は本当はどう思っているのか…?」
なんて、そんなことは毎日一緒に働いていれば、誰でもわかることだから…
そんなことなんて本人達だけがわかっていういればいいことだから…
だから、書き出せばキリがないほどの感謝の気持ちと、何を書いたらいいのかという気持ちでやっぱり今はいっぱいです。
僕の人生で一番お酒を飲みに行った飲み友達も高島であり、恋愛話しを相談されたのも、恋愛談義で盛り上がったのも高島であり、漫画ワンピースの話しも、アイドルの話しも、なんでも高島だった10年間だった気がします
でも…
でもやっぱり経営者と雇用者の関係が全体をしめているから、やっぱり厳しくなるのです。
お客様からみたら…という目線ではなく、仕事の合間や仕事の終わりに「あのタイミングでのお客様との会話の長さ」「全体を見渡す能力」「バイトに対しての指導力の無さ」「受動態の仕事」「料理の知識やワインの知識の無さ」そんな話を毎日毎晩していました。
僕らは、毎日向上することを目指して話しをしてきました。
そんな10年間を共に過ごしてきました。単純に見えて毎日色々を要求して、ストレスを溜めさせて…
そんな10年間だった気もします…
それでも10年間を共に過ごしたのです。
ビジネス書を何冊読もうと経営者の講演会を何万回聴いても、この時間の経験の無い人達には決してわかることない、僕らにしかわからない時間を共に過ごしたのです。
彼はこれからどんな時間を過ごしていくのであろう…
彼のこれからの人生はどんな色をしているのだろう…
僕は彼の人生にどんなエッセンスを与えられたのだろう…
『僕は彼にとって…』
彼が辞める決意をした日から、僕が背負っている足枷です。
せめて…
せめて、彼の人生が今以上であることを願って
ーヒロッシーニオーナーシェフ・中山弘」ー
写真は…
ヒロッシーニで唯一のワイン会
(シャンパーニュワイン会)
高島の最後の日のワイン会より
お客様より門出にいただいたCHAMPAGNE Andre Clouet UN JOURS DE 1911 Nを抜栓する高島
10年間のお礼を『新店舗のお祝いに』と高島からいただいた
CH. MOUTON ROTHSCHILD2015
新店舗開店の日にお客様なのに、パスタを作る高島です
10年間、高島健一が大変お世話になりました。
オーナーとして、厚く御礼申し上げます。